ADHDとHSP

『とりあえず言ってみなさい』という教育方法に救われたこと

『とりあえず言ってみなさい、内容によって、善いかダメか判断するから』

子どもが顔色見ながら、お菓子を買ってくれるかどうかモジモジしているころに伝えたルール。
該当する者はお菓子だけでなく、嫌いなおかず、公園に遊びに行くこと・・・。
成長するにつれ、それは多岐に渡るようになりましたが、基本は変わりませせん。

とりあえず、言ってみなさい。

 

 

どうせダメだから・・・を言わないルール

言ってもどうせもダメ(反対されるの)だから。
これ、誰が生みつけたのでしょうね、こんな思想。
子育て中も赤ちゃん言葉を使わず、自分の子というよりも、一人の人間として扱って育てていました。
だから、そうそうダメという言葉は使わなかったのです。

むしろ、自分がなんでも【ダメ】と言われる育てられ方をしています。
いまでも無断購入すると、無駄遣いしているとネチネチ言われることが多いです。
その割に、冷凍庫に食材が満載、冷蔵庫も満載なのに、買い物に行ったりするのが自分の親です。

そんな育てられ方をして、子どもを後ろ向きな考えにするのも嫌でしたし、どうせ思春期になったら話してくれるのかわからないし・・・。
という思惑で、子どもには『とりあえず言ってみなさい、内容によって、善いかダメか判断するから』とルールを作りました。

いきなりおねだりして怒らないか?という話題になったこともありました。
その時はヒトコト、こういえばいいと思うよとアドバイスしました。
『ちょっと怒られるかもしれないけど、聞いていい?』
今ではこの言葉もバラエティに富み、『何も言わないで聞くだけ聞いてくれる?』『反対されるのわかってて言うけど・・・』など、大人顔負けの交渉術をしてきます。

では、『とりあえず言ってみなさい、内容によって、善いかダメか判断するから』という会話、どんな形で話しているのか体験談を書いてみます。
どなたかの参考になればいいですね。

【事例】保育園の帰宅途中の公園で遊びたい

 


幼稚園や保育園の帰り、公園を見つけるとどうしても立ち寄って遊びたくなるのが子供です。
まだ日の光がある時間帯ならば良いのですが、私がフルタイムで働いていたので、ほぼ20時過ぎに公園に立ち寄ることが多かったのです。
暗いから・・・という言い訳も、公園には電柱があり、それなりの明るさがありましたので、暗いを理解をしてもらうには厳しかったです。

『反対されるのわかってて言うけど・・・』
『とりあえず言ってみなさい、聞いてから判断するから』
『あのね、ブランコしたいんだけど・・・』
『それじゃ、3分だけでいい?』
『うん!』

 

公園に着いた時間で、その場でこどもと時間交渉して、遊んでもらうことにします。
私の作業は、携帯の時計で3分後にアラームをならすだけ。
1分間の時は、その場で60までカウントします。

子どもとしては、遊具で遊びたいという気持ちもありますが、その日保育園でできたことをもう一度自分で行い、できるようになったことを披露したいという気持ちもあるようです。
ブランコが漕げるようになったこと、うんていができるようになったこと。

これらは保育園の先生は知っていますが、私はその場にいないのでわかりません
約束された3分の中で披露できるかどうか・・・そこで私に褒めてもらえるかどうかが、子どもの最終ゴールなのです。

子どもはよく、うんていを披露してくれました。
『5回だけやっていい?』
と聞かれ、5回どうぞと話すと、途中で落ちないよう頑張っていました。
失敗するときもありました。
そうすると、保育園で公園散歩した時、私に披露するうんていとは異なるうんていで、練習をしていたようです。

昨日は出来たけど、今日は出来なかった。
昼間は出来たけど、夜は出来なかった。
失敗と成功を繰り返しながら、今ではうんていもさくさくできるようになりました。
もう夜遅いし、暗いことを理由に反対していたら、子どもの成長する素敵な瞬間を見逃していたかもしれませんね。

 



 

『とりあえず言ってみなさい』から育った副産物

 

『とりあえず言ってみなさい』
子どもの頭の中で、何を考えているのかわからないからこそ、私は子どもを理解するために話してもらおうとしていたこともきっかけのひとつでした。
いくら親子でも、超能力者ではないので、子どもが考えていることの予測はできても、それが本当に子どもが考えていることの本質なのかは判断できません

それに、わかったふりをして子どものやりたいことを先回りして行うと、子どものお世話ではなく、子どもの家来みたいな感じになってしまいますよね。
だから、自分の考えを伝える大事な機会を、子どもに作るのです。

会話の中から言葉の単語を増やす

 

考えていることに当てはまる単語が、子どもの知識の中でないときは
『えっとね、えっとね』
が増えます。
興奮して伝えようとしているときも・・・えっとね・・・が、増えます。
それを聞くのも楽しいですし、自分が持っている単語をどう使えばよいのか、必死で説明しようとしています。

全部聞き終えた後、私はこういうことかな?と、子どもが一生懸命話してくれた言葉を一部用いて、要約します。
そうすると、子どもはそこでひとつ単語を覚えていくのです。

本を読み聞かせて、単語を増やしていく方法もあります。
でも、子どもの個性もあり、なかなか本を読んでくれないことも多いです。
テレビで流れているアニメやドラマ、クイズ番組で言葉を覚えることもありますが、一番多く言葉を覚えるのはやはり会話のような気がします。

子どもが話してくれた話の内容を要約して、子どもに答え合わせをしてみます。
合致していたらにこにこ笑って話してくれます。

これが、良くもあり悪くもありで・・・。
子どものADHDがどちらの形式が大きく出ているのか・・・。
また、ADHDなのかどうかという疑わしい状況を作り出すのに、現在悩むところではありますが・・・。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。